共働きの財布、別・一緒・共通口座どれがいい?3つを比べてみた
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この記事の結論
- 3つの方式の違いは「生活費をどこから出すか」と「貯金が2人から見えるか」
- 収入差が大きい・家計を1つで見たいなら財布一緒、自由に使えるお金を残したいなら共通口座が組み立てやすい
- 共通口座は、毎月の自動入金と、引き出せない目的別口座がある銀行だと続けやすい
- 生活費を出し合うのは贈与税の対象外。ただし相手の口座に移して貯金・投資に回すと贈与税の対象になりうる
この記事を書いた人
神奈川県在住、共働きで子ども3人を育てています。この記事は、共働き夫婦のお金の管理の仕方を3つに分けて、仕組み・向いている家庭・つまずきやすい点を整理したものです。わが家のやり方を紹介する記事ではありません。
銀行の機能と税金のルールは、各銀行と国税庁の公式ページで2026年10月14日に確認しました。金額の例は「例」と書いたものだけで、特定の家庭の数字ではありません。
ママ ねえ、共働きの家って財布一緒にしてるの?別々なの?
パパ 大きく分けると3つのやり方があるんだよね。向き不向きを表にしてみたよ。
3つのやり方の仕組み
| 方式 | お金の流れ | 生活費の出どころ |
|---|---|---|
| 財布別 | 給料はそれぞれの口座のまま。家賃は夫、食費は妻のように費目で分担 | 2人の口座から別々に |
| 財布一緒 | 2人の給料をまとめて1つの家計として管理。お小遣いを決めて渡す(お小遣い制) | 1つにまとめた口座から |
| 共通口座 | 毎月決めた額だけ共通口座に入れ、生活費はそこから払う。残りは各自で管理 | 共通口座から |
「共通口座(共有口座)」といっても、銀行口座は1人の名義で作るものです。今回調べた範囲では、夫婦2人の共同名義で作れる普通預金は見当たりませんでした。どちらかの名義の口座を、2人の生活費用として使う形になります。
メリットとデメリットを比べた
| 方式 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 財布別 | 自分のお金の自由度が高い。話し合いが少なくて済む | 家全体の貯金額が分からない。分担していない費目(子どもの急な出費など)でもめやすい |
| 財布一緒 | 家計全体が1つで見える。貯金の計画が立てやすい | 自由に使えるお金がお小遣いだけになる。管理する人に手間が偏る |
| 共通口座 | 生活費だけ一緒、残りは自由、と線が引ける | 毎月いくら入れるかを決める話し合いが要る。各自の貯金は見えにくい |
向いている家庭の目安です。
財布別
収入が近い、子どもがまだいない、または費目の分担がはっきりしている家庭
財布一緒
収入差が大きい、住宅ローンや教育費など家全体の計画を1つで見たい家庭
共通口座
生活費は一緒に、趣味や自分の買い物は自由にしたい家庭
子どもが増えると、保育料・習い事・学用品など「どちらの費目でもない出費」が増えます。財布別で始めた家でも、子どもの費用だけ共通口座にまとめる、という組み合わせもあります。
共通口座にいくら入れるか
共通口座で一番もめやすいのは「いくらずつ入れるか」です。決め方は主に2つあります。
| 決め方 | 例:夫500万・妻400万、生活費月30万円 | 考え方 |
|---|---|---|
| 折半 | 夫15万・妻15万 | 分かりやすいが、収入が少ない側の負担感が大きい |
| 収入比 | 夫約16.7万・妻約13.3万 | 年収の比率(5対4)で分ける |
収入比の計算は、生活費の負担割合の計算機で、2人の年収と生活費を入れると出せます。育休や時短勤務で収入が変わる年は、割合を見直すタイミングにするとずれが出にくくなります。
パパ 収入比にすると、折半より収入が少ない側の負担が軽くなるんだよね。
ママ 金額より、何を共通口座から払うかを先に決めとかないと…またもめそう。
共通口座に向く銀行の機能
共通口座を続けやすくする機能は、次の4つです。銀行を選ぶときのチェック項目として使えます。
| 機能 | できること | 確認するところ |
|---|---|---|
| 定額自動入金 | 2人の給与口座から毎月決まった額を自動で集める | 手数料、引き落とし日 |
| 目的別口座 | 「教育費」「旅行」など目的ごとに口座を分けて貯める | 作れる数、出金の可否 |
| 2人目のカード | 名義人でない側も、買い物やATMで使える | 代理人カード、家族カード、デビットカードの扱い |
| 家計簿アプリ連携 | 明細を自動で取り込む | 使う家計簿アプリの対応銀行一覧 |
例として、住信SBIネット銀行の公式ページでは次のように書かれています。
定額自動入金
他行の口座から毎月決まった額を自動で入金できる。引き落としは毎月5日または27日で、原則4営業日後に入金。手数料は一部の取引を除いて無料
目的別口座
最大10個まで作れる。目的別口座からは出金できないので、先取り貯蓄(給料が入ったら先に貯金分を分けること)に向く
代理人カードは、口座の名義人本人の手続きで発行するのが一般的で、条件は銀行ごとに違います。名義人でない側がカードを持てるかどうかは、申し込む前に各銀行で確認してください。
気をつけたい贈与税のこと
夫婦の間でお金を移すときは、贈与税(人からお金や物をもらったときにかかる税金)のルールを知っておくと安心です。国税庁のページには次のように書かれています。
- 夫婦などの扶養義務者から、生活費や教育費にあてるために受け取ったお金で、通常必要と認められるものには贈与税がかからない
- ただし、生活費などの名目で受け取っても、預金したり株式や不動産の購入にあてたりした場合は贈与税がかかる
共通口座に入れて生活費として使うお金は前者にあたります。一方、共通口座に貯まったお金を名義人が自分の投資に回すような使い方は、後者にあたる可能性があります。金額が大きくなる場合は税務署や税理士に確認してください。夫婦それぞれのNISAをどう考えるかは、共働き夫婦のNISAの記事にまとめています。
ママ 生活費を出し合うのはいいけど、共通口座のお金を片方の投資に使うのはダメってことね!
パパ そうそう。貯金は口座の名義どおりに分けとくのが分かりやすいよ。
正直なデメリット
- どの方式にも完璧はない。お金の管理のもめごとは、方式より「何をどこから払うか」が決まっていないことから起きやすいです。
- 共通口座は名義人に偏る。口座が片方の名義になるので、名義人でない側は残高を見にくく、カードを持てない銀行もあります。
- 財布一緒は管理する人の負担が大きい。家計簿をつける、引き落としを確認するなどの作業が1人に寄りがちです。
- 収入が変わると決め直しが要る。育休・転職・時短勤務のたびに、入れる金額や割合を見直す必要があります。
次の一歩
- 毎月の生活費を「家賃・食費・保育料・光熱費」など費目ごとに書き出し、共通にするものを決める。
- 共通口座にするなら、生活費の負担割合の計算機で、折半と収入比を比べる。
- 使う銀行で、定額自動入金・目的別口座・名義人でない側のカードの扱いを確認する。