子どもの扶養、夫と妻どっちに入れる?3人を分けた場合も計算してみた
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この記事の結論
- 税金の扶養控除があるのは16歳以上の子だけ。0〜15歳の子は、夫と妻のどちらに付けても税金は変わりません。
- 16歳以上の子は、基本は年収の多い方(税率が高い方)に付けると、夫婦の税金の合計が少なくなります。
- 夫婦の年収が近いと、子どもを分けた方が数千円少なくなることもあります。計算機で全部の分け方を試せます。
- 健康保険の扶養と児童手当の受給者は税金とは別ルールで、どちらも原則は収入の多い方です。
この記事を書いた人
神奈川県在住、共働きで子ども3人を育てています。3人ともまだ15歳以下なので、今は税金の面ではどちらの扶養でも同じです。
上の子が16歳になる年に向けて「どっちに付けるのが得なのか」を確かめたくて、国税庁のページで2026年分の控除額を確認し、計算機を作りました。
この記事でしたことは、国税庁・市の案内で控除額とルールを確認し、例の年収で計算して比べたことです。わが家の年収で計算した結果ではありません。
ママ 子どもの扶養って、パパとママどっちに付けるのが正解なの?
パパ 税金だけなら年収の多い方が基本らしい。でも子どもを分けたらどうなるか、全部計算してみたよ!
計算機
夫婦の年収(額面・賞与込み)と子どもの年齢区分を入れると、扶養の付け方を全部試して、夫婦の税金(所得税+住民税)が一番少ない分け方を出します。結果は目安です。
子どもの年齢(その年の12月31日時点)
| 分け方 | 夫婦の税金 | 一番少ない分け方との差 |
|---|
※0〜15歳の子は扶養控除がないので、どちらに付けても税金は変わりません。健康保険の扶養と児童手当の受給者は、税金とは別のルールで決まります。19〜22歳の子は、子ども自身の年収が136万円以下(2026年分)の前提です。
使い方
夫と妻の年収は、額面(税金や社会保険料が引かれる前、賞与込み)の金額を万円で入れます。子どもは、その年の12月31日時点の年齢で選びます。
16歳以上の子が1人なら2通り、2人なら4通り、3人なら8通りの分け方があります。それを全部計算して、夫婦の所得税と住民税の合計が一番少ないものを出します。初期値は「夫600万円・妻400万円、19〜22歳・16〜18歳・0〜15歳の3人」の例です。
「扶養」は3種類あって、決まり方が違う
「子どもをどっちの扶養に入れる?」と言うとき、実は別々の3つが混ざっています。
| 種類 | 何が変わる | 決まり方 |
|---|---|---|
| 税金の扶養控除 | 所得税・住民税が減る | 夫婦で選べる。16歳以上の子だけ |
| 健康保険の扶養 | 子どもの保険証がどちらの健康保険か | 原則、年間収入の多い方 |
| 児童手当の受給者 | 手当が振り込まれる人 | 生計を維持する程度が高い方(通常は所得の高い方) |
この記事の計算機が扱うのは、1つめの税金の扶養控除だけです。健康保険の扶養と児童手当は、税金の扶養をどちらにしたかとは関係なく決まります。
税金の扶養控除はいくら?(2026年分)
扶養控除は、その年の12月31日時点で16歳以上の子が対象です。0〜15歳の子には扶養控除がありません(2026年10月時点、国税庁 タックスアンサー1180)。
| 子どもの年齢 | 所得税の控除 | 住民税の控除 |
|---|---|---|
| 0〜15歳 | なし | なし |
| 16〜18歳(一般の扶養親族) | 38万円 | 33万円 |
| 19〜22歳(特定扶養親族) | 63万円 | 45万円 |
子ども自身の所得が62万円以下(給与だけなら年収136万円以下)であることが条件です。
19〜22歳の子の年収がそれを超えても、所得123万円以下(給与だけなら年収197万円以下)までは、親が「特定親族特別控除」を受けられます(国税庁 タックスアンサー1177)。
控除で減る税金は「控除額×税率」です。同じ38万円の控除でも、所得税の税率が5%の人なら約1.9万円、20%の人なら約7.6万円減ります。だから税率の高い方、つまり年収の多い方に付けるのが基本になります。
例で計算した:夫と妻、どっちに付けると税金が少ない?
例の年収で、夫婦の所得税と住民税の合計を計算しました。夫婦とも会社員で、40歳未満の前提です。
| 年収の例 | 子ども | 夫に付けた場合 | 妻に付けた場合 |
|---|---|---|---|
| 夫700万・妻300万 | 16〜18歳1人 | 707,000円 | 744,200円 |
| 夫600万・妻400万 | 16〜18歳1人 | 618,700円 | 635,600円 |
| 夫600万・妻400万 | 19〜22歳1人 | 588,500円 | 604,300円 |
夫700万円・妻300万円なら、夫に付けた方が37,200円少なくなります。年収の差が大きいほど、付け方による差も大きくなります。
子ども2〜3人を分けた場合
子どもが2人以上いると「1人ずつ分けた方が得?」が気になります。例の年収で全部の分け方を計算しました。
| 年収の例 | 子ども | 一番少ない分け方 | 全員を夫にした場合との差 |
|---|---|---|---|
| 夫800万・妻200万 | 19〜22歳・16〜18歳 | 全員を夫 | − |
| 夫700万・妻500万 | 19〜22歳・16〜18歳2人 | 全員を夫 | − |
| 夫600万・妻400万 | 19〜22歳・16〜18歳 | 19〜22歳を妻、16〜18歳を夫 | 3,600円少ない |
| 夫500万・妻500万 | 19〜22歳・16〜18歳 | 全員を夫か全員を妻 | 同じ |
多くの例では「全員を年収の多い方」が一番でした。夫800万円・妻200万円の例では、1人でも妻に移すと64,900円以上多くなります。
夫600万円・妻400万円の例で分けた方が少なくなるのには理由があります。夫に2人分の控除を付けると、夫の課税所得が税率5%の区分まで下がり、2人目の控除の効き目が小さくなるためです。
こういう境目は年収の組み合わせで変わるので、計算機で自分の年収を入れて確かめるのが確実です。
パパ 年収が近いと、分けた方が少し得なこともあるんだね。ただ差は数千円だった。
ママ 数千円なら、手続きが分かりやすい方でよくない?差が大きいときだけ気にしよ。
健康保険の扶養は「収入の多い方」が原則
健康保険の扶養は、税金とは別に決まります。共済組合の案内(厚生労働省の基準にもとづくもの)では、夫婦が共働きの場合、子どもは年間収入の多い方の被扶養者になります。
夫婦の年間収入の差が、多い方の1割以内なら、届出によって「主として生計を維持する方」の扶養にできます。年間収入は前年の収入ではなく、今後1年間の見込みで比べます。
勤務先の健康保険で扱いが違うこともあるので、手続きの前に確認してください。
児童手当は「所得の高い方」が受け取る
児童手当の受給者も、税金の扶養とは別です。市の案内では、請求者は「養育している児童の生計を維持する程度が高い方(通常、所得の高い方)」とされています。
どちらが受け取っても金額は同じです。金額は児童手当の計算機で確認できます。
計算の前提
| 項目 | この計算機の前提 |
|---|---|
| 税制 | 2026年分の所得税(基礎控除・給与所得控除の改正後)と、それにもとづく住民税 |
| 社会保険料 | 協会けんぽ神奈川の令和8年度の料率と厚生年金18.3%・雇用保険0.5%の本人負担分で概算。賞与なし |
| 配偶者控除 | 年収の少ない方の所得が条件内なら、多い方に配偶者控除・配偶者特別控除を付ける |
| 住民税 | 所得割10%、均等割5,000円で概算。市区町村で数百〜数千円違う |
| 対象外 | 住宅ローン控除、医療費控除、ふるさと納税、iDeCoなど |
所得税の速算表・基礎控除・給与所得控除・扶養控除は国税庁、住民税の控除額は市の案内(令和7年度の表と令和9年度の改正)で確認しました。所得税は2.1%の復興特別所得税を含めています。
パパ 結局うちは、上の子が16歳になる年にもう一度入れてみればいいね。
ママ そのときの年収で決めればいいのね。覚えとこ!
正直なデメリット
- 税額は目安です。社会保険料を「年収÷12」で概算しているので、実際の給与明細の社会保険料とは数万円ずれることがあります。
- 子ども自身の年収(アルバイトなど)は入れられません。子の年収が136万円を超える場合は、扶養控除ではなく特定親族特別控除になり、この計算機の結果とは違います。
- 夫婦どちらかが自営業、住宅ローン控除を受けている、といった場合は結果が変わります。
- 2026年分は、毎月の給与からの源泉徴収は改正前の税額表のままで、差は年末調整で精算されます。月々の手取りで比べても、この計算どおりには見えません。
次の一歩
- 上の子が16歳・19歳になる年を書き出す。その年から扶養控除が付きます。
- 計算機に夫婦の年収を入れて、どちらに付けるかを決め、勤務先に出す扶養控除等申告書に書く。
- 夫婦それぞれの手取りも知りたいなら共働き世帯年収の手取り計算、ふるさと納税の上限への影響は夫婦それぞれのふるさと納税の上限計算へ。
- 大学進学が近いなら、大学無償化(多子世帯)の条件も確認してください。子の数え方が税金の扶養と違います。